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2010年4月19日 (月)

グレッグ・キーン・バンド 「kihnspiracy」

Kihnspiracy_2  80年代の洋楽シーンを語ろうとするとき、決して避けては通れない重要なキーワードとして、広く音楽ファンの記憶に強く残っているムーブメントといえば、やはり、なんといっても、MTVの波及、そしてブリティッシュインヴェンション、などが外せないところでしょう。

それともうひとつ、忘れられないのは、ロック・ミュージックのダンス・ミュージック化、ということも、80年代を象徴する大きな傾向として挙げられるのではないかと、私は声を大にして言いたい!(・・って、力いれるほどのことではないのですが・・・)。

80年代の前半、一番の売れっ子だったプロデューサーといえば、言わずと知れたシックナイル・ロジャースだったわけですが、多くの人気アーティストが、

「どう? 時代の先端でしょ?」

とばかりに、彼を奪い合うように自分のアルバムに起用したりして、世はダンス・ミュージック全盛に。

当時、大物アーティストの新作が発表されるたびに、そのアルバムのプロデューサーがナイル・ロジャースだと聞き、

「○○よ、お前もか!」

と閉口したことも、今となっては懐かしく思い出されます。

そんな時代の流れのなか、それまでは私自身もほとんど聴いたことがなかった、サンフランシスコ出身のグレッグ・キーン・バンドは、もともと、いかにもアメリカ西海岸らしい、シンプルで軽快なロックンロールを聞かせていたバンドのようです。

想像するに、どちらかというとチープなサウンド明瞭なノリが、かえって魅力となっていたと思うのですが、セールス的にはいまひとつ、やや(というか、かなり)地味な存在であったことは確かでしょう。

しかしそんな長い下積みのあと、80年代に入って、世はダンスミュージック全盛、

「よっしゃー、おらも一丁!」

とばかりに一念発起、キャッチーなリフを前面に押し出したエレクトリックなダンスサウンドを取り入れて、あれよあれよという間に大ヒット。

見事にビルボード誌で全米第2位まで上り詰めた、彼らの起死回生の一発ヒットが

「ジェパーディ」

というわけです。

日本でもMTVの番組でプロモーション・ビデオがガンガン流れていたのをよく覚えています。

ただ、それでも1位にはなれなかったところが、やはりイマイチ地味な彼ららしい、といったら「らしい」ところかも・・。

一聴すると煌びやかで、ド派手なサウンド。

彼らのキャラには似つかわしくないとも思われる都会的なサウンドに聞こえるんですが(スティービー・ワンダーの「迷信」に、リフが似てないこともないが)、それでもやはり、全米第2位の大ヒットとなった、ダンサブルなアレンジのこの曲でさえ、チープな印象を受けてしまうのは、愛すべき彼らならではのなせるワザ?

しかし私は当時、この曲が大好きで、この1曲目のためだけにアルバムを買ったものですが、やはり2曲目以降は、普段どおりの地味めの曲が多かったような印象が・・・。

ほとんど1曲目の「ジェパーディ」ばかりをくり返し聴いていました。

そしてこれ以降は、思うようにヒットを量産することは、かなわなかったようですが、私にとって「ジェパーディ」は、80年代のアメリカロック史上、決して忘れることのできない、マイフェイバリットソングのひとつなのです。

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